ツイッターなどのSNSに自分で撮影した“自画撮り”写真をアップして話題になっている女の子たちが存在する。
自画撮りをすると何が満たされるのか?
自画撮りで人生が変わるというくらい周りから反響があるという話も……。
毎回、そんな自画撮りに取りつかれSNS界隈で話題になっている(あるいはなりつつある)女の子のリアルを、
インタビュー形式でお届けする『NAKEDゲッカビジン!』。
その記念すべき第一回は、
日本ローレグ・ライズ協会(※注1)発のアイドルユニット「ローズヒップSS」にも選抜された、
玉響桃乃(たまゆらひめの)さん。
玉響さんも、そんな自画撮りで人生が変わった女の子のひとり。
結構、大人たちに裏切られてきた人生なので、いつもネガティブなことしか話さないんですけど、久々に夢がある話が出来てうれしいです(笑)。でも自画撮りには良い部分もあれば、悪い部分も存在するんですよねぇ……。
──夢のある企画にテンションが上がった桃乃さんだが、
常に冷静な部分を忘れてはいない。
こんな性格になったのも彼女の生い立ちが関係しているようだ。
小学校3年生まで親戚がいるスイスに留学してたんですけど、言葉がよくわからないから現地では学校へ行かないようになってしまって、家に引きこもってチャットばかりしてました。ネットの世界を知ったのはその時ですね。日本に帰ってきてからは小学校に通いましたけど、勉強の内容がまったくわからなくて困りました。九九もわからないし、漢字ドリルを泣きながらやってました。
──家庭の環境があまり良くなかったため、
緊急の連絡用としておばあちゃんが桃乃さんにケータイを買い与えたのは彼女が小学校4年生の時だった。
はじめてケータイを持ったのは小4の時ですけど、この時はまだ自画撮りはしてないですね。サブカル女子だったからひたすら空の写真ばかり撮ってました(笑)。轢かれたカエルなんかも撮影したりしてたイタイ子でしたね。それ以来、ケータイがないと死んじゃう生活になってしまいましたけど。
──中学生、
高校生になっても相変わらず家庭環境が良くなかったため、
学費は高校生なのに自分で払っていたという桃乃さん。
多くのバイトを掛け持ちして、
学校を休むことも多かったそうだ。
バイトが忙しいから学校は休むんですけど、部活には行ってました(笑)。吹奏楽部だったんです。バイトはいろんなのをやりましたね。モデル系の仕事もやってて、映画やドラマにも出演してましたよ。もちろんエキストラですけど。
──ケータイへの依存もさらに進行し、
高校時代にはケータイを5台も持っていたことがあったとか。
すべて自分で働いたお金で購入していたそうだ。
そして、
その多感な時代に今でもけっして忘れられない恋愛経験があるらしい。
中学生の時はホントにグロいのが好きなサブカルのイタイ子だったので、周りが引いてしまって誰も近寄って来ないから彼氏なんて出来るワケがないんです。彼氏がはじめて出来たのは高校1年の時でした。男子校に通ってる年上の男の子だったんですけど、そのはじめて出来た彼氏を知り合いの男に寝取られたんです(笑)。付き合って3日後でしたね。もうそれ以来、人間不信ですよ。もちろんエッチはしてないですよ。3日しか付き合ってないし、その前にはボクは処女ですから(笑)。
──中学時代のサブカルでイタイ子からやっと脱出したのに、
彼氏を男に寝取られてしまい人間不信になった高校時代。
闇の深い話を立て続けに語る桃乃さんだが表情は明るい。
これも自画撮りが暗かった人生を変えてくれたおかげだろうか。
高校時代でもまだ自画撮りはしてないんですよ。ネットにハマってる時代でしたね。ブログをやってたんですけど、内容はSMに関することでした。
──グロいサブカルを突き詰めていくと、
すべてがSMに辿り着くことを知った桃乃さんはSMに興味を持ち始め、
ネットでSM関連のサイトを調べてはブログに書いてまとめていたそうだ。
とにかく興味があることはとことん調べないと気が済まない性格らしい。
メイド系のバイトをよくやってたんです。これからの時代は絶対にメイド系が儲かると思ったから。まぁカワイイ衣装も着られるからイイかなと思って。自分には一番合ってる仕事なんだと思います。でも一番やりたくない仕事ですね。
──メイド仕事はあくまでも仕事として割り切ってやっていたそうだ。
時代を読み切ったこのポリシーだけでも彼女の賢さがよくわかる。
そんな桃乃さんには憧れの女性がいる。
いわゆる“ヲタサーの姫”のような女の子が大好きなんだとか。
声優の上坂すみれさん(※注2)を見たときはボクの理想としていたヲタサーの姫(※注3)だと思いましたね。声優として人気になる前から大ファンなんです。存在するだけでボクの世界を満足させてくれるんです。出演していたアニメ『中二病でも恋がしたい!』(※注4)はよく観てましたね。でも最近ああいう学園モノのアニメを観ると、もうオープニングで泣いちゃうんですよ。“あぁ、ボクには青春がなかったなぁ”って思って。
──心の支えである声優の上坂すみれさんが精神の均衡を保っているというのがとてもよく伝わってきた。
ちょっとメンヘラっぽいけど、桃乃さんはけっしてメンヘラではないそうだ。
ボクはメンヘラじゃなくて、ファッションメンヘラ(※注5)ですから(笑)。溜めこまないで何かあればすぐ手が出てしまう暴力的な一面もあるんです。もちろん3回言ってもわかってくれないような時にですけど、男女関係なくいきますよ。父親がDV系だったらその影響かもしれないですね。まぁ自己評価はクズなので(笑)。
(続く)
(※注1)日本ローレグ・ライズ協会
エッジを利かせたコラボTシャツで自画撮り少女たちから絶大な支持を受ける「思春期マーブル」ディレクター、ブルマスターK™氏が専務理事を務める非営利団体。理事長には“あおいまりい”こと三代目・葵マリー氏も名を連ねる。
(※注2)上坂すみれ
芸能事務所スペースクラフト・エンタテインメント所属の声優。主なアニメ出演作に『中二病でも恋がしたい!戀』の凸守早苗、『攻殻機動隊 ARISE』の草薙素子がある。
(※注3)ヲタサーの姫
男性率の高いヲタク系サークルの中で唯一の女性メンバーを、近年そう呼ぶ傾向がある。
(※注4)『中二病でも恋がしたい!』
作家・虎虎による日本のライトノベル作品(2011年~)。『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『けいおん!』等で知られる京都アニメーション製作で、アニメ化もされている。
(※注5)ファッションメンヘラ
一見メンヘラを装い、周囲へ絡みづらさをアピールすること。最近では人気ポップバンド「SEKAI NO OWARI」にもその疑いがもたれている。
ゲッカビジン!創刊イベント開催決定
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